レストラン東洋軒のとり天
ニュース&コラム

ハイクオリティすぎる
大分のご当地チキン | Page 3

Posted 2021.02.22
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別府で創業95年。とり天の元祖を味わう〈レストラン東洋軒〉

別府市や大分市を中心に、県内全域で食べられているご当地チキン、とり天。いわゆる鶏肉の天ぷらですが、使う鶏の部位や味付け、衣のタイプ、つけダレなどが各店で異なることから、そのバリエーションは豊富。レストランから町中華、うどん店まで、さまざまなジャンルのお店で味わえるのも魅力です。

そんなソウルフードの発祥の地とされるのが、別府にある〈レストラン東洋軒〉。東京の〈帝国ホテル〉などで修業を積んだフランス料理のシェフ、宮本四朗さんが大正15年(1926)に創業した老舗です。

〈レストラン東洋軒〉外観
JR別府駅から車で約10分の〈レストラン東洋軒〉。百貨店〈トキハ別府店〉の中に支店も。
店内
客席は写真の1階と2階。2階には個室も完備しています。

大分初のレストランとして、西洋料理と中華料理の両方を提供していた同店で、とり天がメニューに登場したのは昭和初期のこと。初代が中華料理を和風にアレンジしたひと皿で、当時は、炸鶏丸(鶏ノカマボコノ天麩羅)と呼ばれていたとか。

昭和初期のメニュー
老舗らしく、店内には大正時代や昭和初期のメニューを展示。お年寄りの中には、ここでナイフとフォークの使い方をマスターした人も多いといいます。

今では3代目の宮本博之さんが切り盛りする〈レストラン東洋軒〉のとり天は、九州産若鶏のもも肉の皮をすべて取り除き、繊維に沿ってそぎ切りにした細長い形が特徴。「地元の醬油蔵に特注した醬油に、ニンニク、ゴマ油を加えてつくるタレにひと晩漬け込んだ後、衣をつけて油でカラリと揚げると、ふっくらとした、口の中でホロホロとほどけるやわらかさに仕上がるんです」と、料理長の冨永勇太さんは話します。

衣づけ
味の決め手となる衣には、水を使わないのが東洋軒流。代わりに、ゴマ油を加えることで、サクッとした軽い食感に仕上げています。
とり天を揚げる
キレイな油の中で鶏肉を泳がすようにして揚げていく料理長。周囲に漂う香ばしい香りが食欲をそそります。

サクッとした軽い食感を出すために、衣に水を加えないのもポイント。九州産の朝どれ卵と小麦粉、片栗粉でできた黄金色の衣に包まれたとり天は軽やかで、噛むとニンニクとゴマ油の香りがふわっと広がります。

本家とり天定食
本家とり天定食1375円。単品1100円。北海道や北陸産の昆布の一番ダシに柚子を合わせたタレで下味をつける柚子とり天(定食1485円、単品1210円)もオススメ。
電子レンジ対応のとり天
昨年3月に発売されたレンチン対応のとり天300グラム 1296円。要冷蔵なので、旅の最後のお土産に。

「お好みで、かぼす酢醬油とからしをつけて召し上がってください」とは、4代目の稲尾愛子さん。伝統の味は、脈々と受け継がれているようです。

Spot 03
Information
レストラン東洋軒
address:大分県別府市石垣東7-8-22
tel:0977-23-3333
access:JR別府駅から車で約10分
営業時間:11:00〜15:30(15:00L.O.)、17:00〜22:00(21:00L.O.)
定休日:第2火曜
web:レストラン東洋軒

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