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話題のSNSショートムービー
『あの卓が気になる』監督の吉田安さん | Page 3
吉田安さんオススメ。大分「よくね? 楽しいっしょ!」スポット
吉田さんに、大分県内のオススメスポットを教えてもらいました。まず挙げられたのは、津久見港から約14キロの豊後水道に浮かぶ、周囲4キロ、面積0.86平方キロメートル、 人口約800人の小さな島、保戸島(ほとじま)。

「父の実家があります。小さい頃、お正月に里帰りしていました。日本のナポリと呼ばれているらしいです」
ナポリと呼ばれる所以は、地中海の港町をイメージさせるところから。平地が少ないため港にまちが密集し、海岸から山への傾斜面に3〜4階建ての住宅がひしめく様子がナポリに似ているのだそう。
また、漁村・漁民の歴史、文化、景観が評価され、水産庁による「未来に残したい漁業漁村の歴史文化財産百選」にも選ばれています。
「東京では浴びられない空気があって、いるだけで気持ちいい場所。小さい島なので歩ききれちゃう。1度大学の友だちを連れていったら、すごくいいねって言ってもらえました。まあ、老人と猫しかいないんですけど(笑)。それもいいですよね」
また、大分市内のカフェ巡りは、自身の原点。「大人になった今では酒場もありますけど、高校時代は、カフェが目的地だったし、人を動かせる場所でした。『あのカフェ行こうよ』ってなるような場づくりにも興味がありました」
大分市街には、そういう魅力的なカフェが多いと吉田さん。まずは〈10 COFFEE BREWERS(テン コーヒー ブリュワーズ)〉。

「高校時代にバイトしていたお店です。ドリンクの種類が無限にあって、居心地もいい。オーナーの感度が高くてアーティストやミュージシャンを呼ぶこともありました。メニューづくりや場づくりにつながるようなことも一緒にさせてくれました」

ここでのアルバイトは、開き店舗の活動につながった、原体験のひとつでもあるのでしょう。
そのほかにも「古い大分銀行の建物の中で、今どきのスペシャリティコーヒーが味わえる」という〈タウトナコーヒー赤レンガ店〉、「10 COFFEE BREWERSのオーナーが連れて行ってくれた店で、東京の今の家の近くにも欲しいし、大分帰ったら入り浸りたい」〈金魚屋コーヒー〉。
加えて「カフェではないのですが、〈若竹園〉というお茶屋さん。高校生の頃は抹茶ソフトクリームをよく食べていました。当時250円とかだったかなあ。それがめっちゃくちゃおいしかったんです」
カフェを目的地に大分市を巡る旅もオススメです。
吉田さんのお話を聞いているうちに、ショートムービーに登場する3人組が大分を旅したら──。そんな想像をしてしまいました。大分のどこかの酒場のカウンター。一日中、楽しいところを巡って、「大分よくね?」って話から、いつものようにそれぞれが誰にも理解されないことを真剣にしゃべって笑い合う。その様子を2席離れたあたりから聞き耳をたてて……。大分の美酒の、いいアテになりそうです。

credit text:岩瀬大二 photo:ただ(ゆかい)