ニュース&コラム

「鉄輪」はなんと読む?大分県にある地名の難読漢字クイズ【初級編】

Posted 2025.10.08
Instagram X Facebook

他県の人が間違えがち、読めそうで読めない……。実はそんな地名が大分県にはたくさんあります。そこで、旅の予習にもなるよう、エリアの豆知識とともに、大分県の難読地名をクイズ形式でご紹介。今回は、比較的知名度のある難読地名。難易度は初級編です。

第1問

は、なんて読む?

「鉄輪」は、大分県別府市にある地域名。別府八湯のひとつに数えられる「鉄輪温泉」のあるエリアです。古くから湯治の文化があり、まちは湯けむりに包まれます。

鉄輪温泉の源泉は100℃近くあり、ミネラルが豊富。その源泉を活用したのが「地獄蒸し」という調理法です。肉や魚、野菜などをざるにのせ、自然のスチームで蒸し上げるヘルシーな料理が食べられます。

石菖(せきしょう)と呼ばれる薬草が敷き詰められた〈鉄輪むし湯〉や、バラエティ豊かな温泉が楽しめる〈ひょうたん温泉〉などの名湯のほか、7つの“地獄”をめぐる〈べっぷ地獄めぐり〉もある、大分県きっての観光名所です。

さて、この「鉄輪」ですが、「てつわ」ではないんです。

正解は……

鉄輪エリアの観光スポットはこちら

第2問

これはなんて読む?

大分県北西部の山間に位置する玖珠町。筑後川の上流部にあたり、玖珠町を囲む山々は頂上部がテーブルのような「メサ(台地)」という珍しい形をしています。なかでも玖珠盆地には国内最大の卓上台地、二重メサの「万年山(はねやま)」と「伐株山(きりかぶさん)」があり、町のシンボル的な存在になっています。町名だけでなく山の名前も難読!
伐株山の山頂は絶景が見渡せるビュースポット。

photo:木寺紀雄

“ハイジ気分”を味わえるブランコがあったり、パラグライダー体験ができたり、爽快なひとときが楽しめます。

また、旧国鉄時代に久大本線の中継地点として昭和9(1934)年につくられた、九州で唯一現存する扇形の機関庫〈旧豊後森機関庫〉と〈転車台〉は国の有形文化財に登録されています。

そんな「玖珠」という地名、読めましたか? 漢字のつくりをシンプルに読むとわかるかも!

正解は……

玖珠エリアの観光スポットはこちら

第3問

は、なんて読む?

「小鹿田焼」は、福岡県との県境にある日田市源栄町(もとえまち)皿山(さらやま)地区に江戸時代から続く焼き物の名称。もともとは、小鹿田という地名が焼き物の名前となったといわれ、その一帯は「小鹿田焼の里」と呼ばれています。

民陶「小鹿田焼」は、江戸時代中期から300年もの間、9軒の窯元が一子相伝で代々受け継いでいます。小鹿田焼に使う土の採取から焼成まですべて手作業で、刷毛目(はけめ)や飛び鉋(とびかんな)などの伝統技法でつける模様が特徴的。手になじむ風情ある質感で、暮らしに根づいたデザインが今も愛され続けています。

小鹿田の里を歩くと、窯元で陶工たちが作業をしている姿を見ることができたり、「ドスン、ドスン」と唐臼で土を粉砕する音が、川のせせらぎとともに聞こえてきたり、穏やかな時間を楽しむ散策もおすすめです。

「日田の民藝」といえば、読み方にピンときた方もいるかもしれませんね。

正解は……

日田エリアの観光スポットはこちら

第4問

は、なんて読む?

大分県の空の玄関口、大分空港がある国東半島、国東市。最近では、大分空港から大分市へとつながる海の便「ホーバークラフト」の就航も話題になりました。

国東半島は宇佐神宮を起源に、神様と仏様がともに祀られた「神仏習合(しんぶつしゅうごう)文化」発祥の地としても知られています。そのため、国東半島には実に多くの神社仏閣が点在。石造文化も数多く残され、日本にある石造物の約7割が国東半島にあるといわれています。なかには「国東塔」というオリジナルのものも。

「国東」という地名は、九州の東側に位置することが由来するのではないかと推測できますが、古代の郡名「國埼」から転じているのだとか。

この漢字ということは、正解は……

国東エリアの観光スポットはこちら

第5問

は、なんて読む?

「炭竈」は、竹田市の豊後竹田駅から車で10分ほどの場所にある地名。

豊後竹田駅に降り立つと、すぐそばに江戸時代に栄えた岡藩の城下町が広がっています。土塀が連なる武家屋敷や御客屋敷、十六羅漢など、趣ある佇まいを眺めながら散策が楽しめます。少し足を延ばせば、難攻不落の名城「岡城跡」へとたどり着きます。

1936年に国の史跡に指定された「岡城跡」。大きさや形が異なる石がきれいに積み重ねられ、石垣になっている。(photo:ただ)

「炭竈」はしだれ桜で知られるエリア。豊後竹田駅から県道442号を久住高原に向かって進むと、〈道の駅竹田〉をはじめ、一本桜を見てまわることができる集落があります(ほとんどが離合のできない道なので、運転にはご注意を)。

この難解な「竈」という字は、最近人気のアニメの影響もあって、簡単に読める子どもたちも多いのでは?

正解は……

竹田エリアの観光スポットはこちら

第6問

は、なんて読む?
瀬戸内海に丸く飛び出した国東半島の真ん中には両子山がそびえ、その山麓に広がる地域が「両子」です。ここには、国東を代表する古刹「両子寺」があります。

両子寺は、1300年前に仁聞(にんもん)菩薩が開いた国東半島の寺院群「六郷満山(ろくごうまんざん)」の中心的存在で、江戸時代には全山を統括する総持院とされてきました。

境内に足を踏み入れると、国東半島最大の石造仁王像が出迎えてくれ、新緑や紅葉の美しい参道をのんびり散策できます。さらに奥の院には“双子”の神様が祀られ、子授けのご利益を願う参拝者も絶えません。

両子寺を歩いたあとは、すぐそばにある〈両子河原座〉へ。地下40メートルからくみ上げた両子山系の名水で打ったそばなどのランチが楽しめます。
さて、“双子”の神様が見守るこのエリア、どう読むでしょう?

正解は……

国東エリアの観光スポットはこちら

第7問

は、なんて読む?

中津市に広がる「耶馬渓」は、山国川流域に30キロメートル以上にわたって続く名勝です。火山活動によってできた溶岩台地が長い年月をかけて侵食され、奇岩や断崖、滝、清流といった多彩な景観をつくり出しました。

この地を訪れた江戸時代の儒学者・頼山陽(らいさんよう)が、その絶景を「耶馬渓」と名づけたと伝えられています。現在は「日本新三景」や「日本遺産」にも認定されるなど、全国的に知られる観光地です。

見どころも豊富で、僧・禅海が30年余りをかけて手掘りでつくった「青の洞門」や紅葉の名所「一目八景」、自然の中を駆け抜ける「メイプル耶馬サイクリングロード」などが人気。

さて、この「耶馬渓」、どう読むでしょう? お酒好きの方は大分の麦焼酎〈耶馬美人〉でピンときたのでは!?

正解は……

中津エリアの観光スポットはこちら

credit text & photo:牧亜希子

この記事をPost&Share
X Facebook