まもなく開園70年を迎える〈高崎山自然動物園〉の魅力を深堀り!
野生のサルを身近に見られる〈高崎山自然動物園〉が2023年3月で開園70年を迎えます。赤ちゃんザルの名前やボスザルの話題がニュースなどで報じられているのを一度は目にしたことがある人も多いのではないでしょうか?
今回は同園の魅力について、サルたちの近況や園の歴史を交えながらご紹介します。
野生のサルたちをすぐ近くで見られる!
大分市にある〈高崎山自然動物園〉は、野生のニホンザルに餌付けを行っていることで知られます。高崎山に生息しているサルたちは国の天然記念物にも指定されており、雄大な自然のなかで生活を送るサルの姿を間近に見ることができる日本でも有数の場所です。
山から下りてきたサルたちは、園内の〈サル寄せ場〉と呼ばれるエリアに集まってきます。現在、そこに姿を現す群れの数は2つ。B群、C群と名付けられていて、それぞれに669頭、322頭が属しています(2022年1月17日時点)。
昨年夏に9歳のメスザル、ヤケイがB群のトップに就任したニュースは、一躍注目を集めました。メスのボスザル誕生は開園以来初となる出来事で、その後の動向も話題に。ヤケイは、オスにその座が奪われやすくなる恋愛シーズン(11月~3月頃に訪れる発情期)を乗り越え、2022年6月現在トップの座を守り続けています。
「よく娘の毛づくろいをする面倒見のよい母である一方、通常はオスが自分の力を相手に誇示するためにとる行動、例えば尻尾を上げた状態で歩いたり、木をゆすったりといった群れのトップらしい姿も見せます」と、同園ガイドの木本智さん。
そして、今年に入りC群にもトップの入れ替えがありました。1月にボスザルのブラックが亡くなったことで、当時ナンバー2だったロバートが昇格。高崎山のイケメンザルとアイドルザルを決める〈2021 TNZ選抜総選挙〉のイケメン部門で1位に輝いた人気の1頭でもあります。
今年最初に生まれた赤ちゃんザルの名づけのニュースも、記憶に新しいのではないでしょうか。一般公募を受けて決まった名前は、世界平和を願う想いが込められた「ピース」。今では活発に歩き回ることが増えて、油断すると母ザルから離れてしまうこともあるくらい元気に育っているようです。