
ネモフィラやコキアなど1年中楽しめる!
〈るるパーク〉の花の見頃カレンダー
県内各所に植物公園やフラワーパークなどが点在する大分県。なかでも〈るるパーク(大分農業文化公園)〉は、年間を通して多様な花を見ることができるスポットとして知られています。今回は、花の見頃カレンダーとともに、〈るるパーク〉の魅力を紹介していきます。
〈るるパーク〉とは?
杵築市(きつきし)と宇佐市(うさし)にまたがり、大分空港から車で約35分の場所に〈るるパーク(大分農業文化公園)〉はあります。

東京ドーム約25個分の広さの敷地に、季節の花々が楽しめるガーデン、果物狩りができる果樹園、オートキャンプ場などさまざまな自然体験ができる施設が充実しています。
自然の中で憩え「る」、遊べ「る」、健康になれ「る」など、たくさんの「る」がある公園として、〈大分農業文化公園〉は、2022年4月から〈るるパーク〉という愛称で呼ばれるようになりました。
〈るるパーク〉で見られる花は?
春夏秋冬、それぞれ旬の花が咲き誇り、違った表情を見せる〈るるパーク〉。年間の花カレンダーを作成してみました。見頃が一覧になっていますので、訪れる時期の参考にぜひ。

春(3~5月)|桜・ネモフィラ・アイスランドポピー

春を代表する花の2大巨頭ともいえる桜とネモフィラ。例年3月下旬から4月上旬にかけて見頃を迎える桜は、園内のさまざまな場所で見ることができます。
ソメイヨシノや濃いピンク色が特徴のヨウコウ、ソメイヨシノの片親としても有名なエドヒガンなど、合わせて約1200本の桜の木が植えられています。

桜とバトンタッチするかたちで、例年4月中旬に開花のピークを迎えるのがネモフィラです。2018年から栽培を開始し、2021年に70万本まで増えたネモフィラ畑は、毎年春になると一面ブルーのじゅうたんを生み出しています。
毎年3月下旬から5月上旬(2025年は3月22日~5月6日)の期間には、〈ネモフィラブルーフェスタ〉が開催されており、週末を中心に多彩なイベントで訪れる人を楽しませています。

さらに、例年4月中旬から5月上旬にはアイスランドポピーが見頃を迎えます。「元気が出るようなビタミンカラーの花を楽しんでもらいたい」という想いから、2023年に誕生したばかりの花畑。1300平方メートルほどの広さに、約5000株の赤やオレンジ、黄色などの色とりどりの花が咲き誇ります。
夏(6月~8月)|アジサイ・コキア

例年6月頃から見頃を迎えるのがアジサイです。正面ゲートから歩いて5分ほどの小高い丘にある「森のあじさい園」では、その時期になると鮮やかな色をつけ、人々の心を癒やします。

7月から見頃となるのがコキアです。丸くてふわふわの姿が愛らしい、この植物が植えられているのは、正面ゲートから徒歩3分の「フラワーガーデン」と東ゲートから徒歩10分の「四季の花畑」の2か所。それぞれ5500株と1500株が植えられています。
秋(9月~11月)|コキア・ビッグベゴニア

夏には緑だったコキアは、9月下旬になると緑~黄~赤のグラデーションで色を変えていきます。一面が赤くなる様子が見られる期間は、1週間から10日ほどの短い期間のため、確実に見たいという人は〈るるパーク〉の公式ホームページをチェックしてから出かけるのがおすすめです。

フラワーガーデンに植わっているコキアのすぐそばで、11月まで見頃となるのがビッグベゴニアです。赤い花と赤銅色の葉は、まるで赤いじゅうたんのよう。コキアと見頃の時期が重なっているため、タイミングがよければ“赤の競演”を目にすることができるかもしれません。
冬(12月~2月)|サザンカ・ツバキ・梅

冬を彩るツバキとサザンカ。同園では、このふたつの花が12月に見頃を迎えます(屋外の「つばき園」の見頃は3月から)。ツバキは東ゲートから徒歩3分ほどの場所にある「つばき園」、サザンカは同じく東ゲートから歩いて15分ほどの「花木園」を中心に目にすることができます。
どちらもツバキ科ツバキ属に属し、見た目がそっくりなツバキとサザンカ。ここで見わけ方のポイントをご紹介しましょう。まずは花びらから。ツバキが立体的で厚みがあるのに対し、サザンカは平たく薄いのが特徴です。
そして、最大のポイントが散り方です。花びらがパラパラと落ちるサザンカに対し、ツバキは花の頭ごとポトッと落ちます。同園では、散ったサザンカの花びらがつくり出すピンクのじゅうたんも名物になっています。

また、2月からは梅の花が開花を始めます。「花木園」に100本ほど植わっている梅の木がピンクや白に色づく光景から、春の訪れを感じられることでしょう。桜の開花を前に、ひと足早く梅のお花見を楽しむのもおすすめです。
このように1年を通して、見応えのある植物が訪れる人を楽しませてくれる〈るるパーク〉。大分旅行の際に、一度は足を運んでみてはいかがでしょうか?
credit text:柿崎真英