涼を求めて大分へ。
宇賀なつみが巡る、
佐伯の海と空と渓谷と | Page 3
藤河内渓谷でリフレッシュしながらひんやり体験
佐伯の涼は、海だけにとどまらない。
市街地から車で約1時間、次に向かったのは、九州屈指の秘境として知られる「藤河内渓谷」です。祖母・傾山系の豊かな自然に抱かれたこの場所には、手つかずの原生林と、悠久の時がつくり上げた花崗(かこう)岩の渓谷美が広がっています。


藤河内渓谷は、祖母傾国定公園内にある標高1386メートルの夏木山を源に流れる渓谷。水源の観音滝を起点に約8キロの間、長い年月をかけて水が岩を削って磨き上げた渓谷には、花崗岩のなめらかな一枚岩に甌穴(おうけつ)と呼ばれる丸い穴が空いた、自然が生み出した造形美を見ることができます。





なめらかな岩盤と、それをつたう水の流れは、人の手では再現できない曲線や質感で、まるで自然が長い歳月をかけて磨いた巨大な彫刻のよう。自然が創り出したスケールの大きな作品に心を奪われます。

原生林の木陰から吹き抜ける風、岩をなでる清流の音、ひんやりとした空気に包まれる時間は、まるで自然の中のリトリート。猛暑の日でも渓谷に足を踏み入れれば、暑さに疲れた体を一気にクールダウンしてくれます。
「この涼しさはいいなと思いました。今もちょっと寒いくらいじゃないですか。真夏の暑い日は、天然のクーラーのように気持ちいいんだろうなって思います。この場所は本当にみなさんにおすすめしたい! まさに知る人ぞ知る避暑地ですよね」(宇賀さん)

藤河内渓谷のこの地形を生かして楽しむ、キャニオニングも人気のアクティビティ。偶然キャニオニングを楽しむ旅行客の姿を見つけ、「キャニオニングやってる! 私、やったことがないので、ぜひ挑戦してみたいんですよ。天然のウォータースライダーはきっと最高なんでしょうね」と、興味津々で滑り降りてくる人を羨望のまなざしで追いかける宇賀さんでした。

初めて訪れた藤河内渓谷で爽快なひとときを過ごした宇賀さん。
「やっぱり自然の中を歩くと気持ちがいいですよね。“正しい疲労感”があって。水の流れとか、岩の形状とか、歳月をかけてかたちづくられているものを目の前にして、普段はどうしてもスマホとか人工物に触れてばかりいるので、ちゃんと前を向いて生きないといけないなというか。こんなに日本には美しい風景があるんだな、自然が豊かなんだってあらためて気づかされました」
海から渓谷へ。
同じ佐伯市で出合えるまったく違うふたつの「涼」。どちらの魅力もよくばって楽しめるのが、佐伯の旅の醍醐味です。
次のスポットは豊後大野市。サウナと〈おおいた豊後大野ジオパーク〉で涼を味わいます。
credit text:牧亜希子 photo:ただ(ゆかい) hair & make:久保冬実 styling:近藤和貴子
衣装クレジット Tシャツ13200円、サロペット39600円(yori)、ジャケット26400円(ノーク)、ニット16500円、ブルゾン39600円、パンツ31900円(ランバン オン ブルー)
以上、価格はすべて税込み