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臼杵市がユネスコの食文化創造都市に認定!
臼杵市がユネスコの食文化創造都市に認定!
その豊かな食文化を辿ります | Page 2
質素倹約|
〈小手川商店〉で工夫を凝らした郷土料理を味わう
続いて向かったのは、〈小手川酒造〉の目の前にある〈小手川商店〉。1861(文久元)年からこの場所で味噌・醤油を販売しており、現在は〈フンドーキン醤油〉のアンテナショップとして、自社の調味料を使った郷土料理の提供や商品の販売をしています。
ここで味わいたいのは、江戸時代から続く臼杵市の代表的な郷土料理をメインとしたみそ汁御膳(700円~)。この郷土料理こそが、臼杵市の食文化を支える柱のひとつ“質素倹約”につながります。
そのルーツとなるのが、江戸時代後期に起きた天保の大飢饉。臼杵藩の人々も質素倹約の生活を迫られることになりましたが、知恵や工夫で危機を乗り越え、藩政の立て直しにも成功したと伝えられています。
臼杵のお殿さまが赤飯の代わりとしてつくらせたという、クチナシの実で色づけした「黄飯」、エソなどの白身魚と豆腐、野菜を煮込み「黄飯」にかけて食べる「かやく」、残り物の刺身や中落ちにおからをまぶし、かさ増しすると同時に栄養豊かなひと品に仕上げた「きらすまめし」といった料理は、今なお臼杵の人々に愛され、各家庭に受け継がれています。
初めていただく臼杵の郷土料理は、どれもやさしい味わい。食べ物を大切にしながら、丁寧につくられたメニューは、質素倹約とは思えないほど滋味深く、しっかりとお腹を満たしてくれました。
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