佐伯の〈塩湯〉で
海水風呂と豪華海鮮丼! | Page 2
とれたての海鮮をリーズナブルに味わう
続いて、食事処へ。平日の15時をまわった頃にもかかわらず店内は満席で、店の外には多くのお客さんが行列しています。
坂本さんのご主人は地元の漁師。太平洋の暖かい海水と、栄養豊富な瀬戸内海の冷たい海水が混ざり合う豊後水道に面する佐伯市は古くから漁業が盛んとあって、魚介類は種類が豊富でどれも新鮮。それを目当てに訪れる人も多いのだとか。
お店に入ると、まず目に飛び込んでくるのが大きないけす。そこには、佐伯の名産である色鮮やかなヒオウギ貝をはじめ、ゼンゴ(アジ)やイセエビなど、とれたての魚介類が入っています。
「その日にとれたものを扱っているので、日によって種類は変わります。季節ごとに旬の味を楽しんでもらえたら」と坂本さん。
店内では、この新鮮な海の幸を使った刺身や焼き物、揚げ物などが楽しめるほか、定食や、丼ものもそろいます。
いけすに入っている魚介に加えて、早い時間には、フライなどの惣菜も持ち帰り用に販売。人気なので、気になったら即ゲットするのがおすすめです。
メニューのなかでも一番人気は、これでもかと言わんばかりに魚介を載せた海鮮丼。この日は、ウチワエビ、車エビ、アジ、サヨリ、ヒオウギ貝など10種類以上の魚介がオンザライス。
丼からはみ出すほどのボリュームで1320円(みそ汁付き)というリーズナブルさも人気の秘密です。
食後や湯上がりにぴったりのデザートもそろいます。塩バニラソフトクリームや塩バニラシェークは、店を出る人のほとんどが帰りの車の中で食べようと購入しているほど。
「店名の〈塩湯〉にかけて、塩を使ったスイーツを提供しているんですよ。とくに2021年の夏に誕生した塩バニラシェークは、塩を使うことで夏場は溶けやすくなってしまうソフトクリームを、いっそのことドリンクにして販売しようという逆転の発想から生まれました」と坂本さん。
大分県外からはなかなかアクセスがしづらいロケーションながら、一度は訪れてみたい〈天然海水風呂 塩湯〉。がんばって出かけた先に、ミネラルたっぷりの海水風呂と、豪快な海鮮丼が待っています。
※価格はすべて税込みです
credit text:柿崎真英 photo:永禮 賢