海を一望する温泉や美肌湯も!
大分の温泉名人が教える【別府湾エリア】の
立ち寄り湯5選《後編》
日本有数の温泉地としても知られる大分県。湯めぐり旅行をしたいと思っても、数が多すぎて迷ってしまいますよね。そこで、温泉にまつわる難関試験を突破し、〈温泉マイスター〉の資格をもつ温泉名人が、ふらっと立ち寄れる日帰り温泉をエリア毎にセレクト。今回は、レジャー施設や美術館、情緒ある城下町などが集結した【別府湾エリア】の後編として、大分市と日出(ひじ)町にある名湯を5か所ご紹介します。
※掲載情報は2021年1月時点の情報です。新型コロナウイルスの影響で営業時間、休業日などが異なる場合があります。詳しくは施設の公式HPなどでご確認ください。
関連記事|砂湯や蒸し湯も! 大分の温泉名人が教える【別府湾エリア】の個性豊かな立ち寄り湯12選《前編》
美肌の湯が湧く大分市と海を望む日出町
大分市を中心に点在する「大深度地熱温泉」は、地下600〜1000メートルほどの水成の堆積層や堆積岩が厚く発達した平地部の深層に貯留する深層熱水で、肌にも良いと評判です。また日出町では、雄大な海を望む景観抜群の温泉が多く、心身ともにリラックスできます。
濃厚な泉質の秘湯「塚野鉱泉」
秘湯珍湯としてその名をはせる鉱泉です。温泉の成分総計が12グラムを超え、たとえ天下の別府八湯をもってしても味わえない濃厚さ。飲むと独特の炭酸味が消化器系にしみわたります。山に囲まれた場所にあり、現在1軒の旅館と共同湯、飲泉場があり鉱泉の販売も行っています。
琥珀色をした美肌の湯「府内温泉」
湯底も見えない程の琥珀色の湯は、100%自家源泉を惜し気もなくかけ流す、プロも納得の「モール系温泉」です。大分市街地にある絶品名湯で、おんせん県内最高レベルのつるつる感が実感できます。あつ湯とぬる湯、サウナと水風呂もあり温冷浴で至福のひとときを。
「スパビレッジ日出」の開放的な露天風呂で絶景を
別府湾を一望できるみごとな眺望。海と一体化できる絶景の露天風呂は、源泉掛け流し。波の音をききながら南国リゾート気分に浸れます。夜景も美しく、夜に訪れるのもおすすめです。
コーヒー色の美肌温泉「まるた屋温泉 西方の湯」
大分市西部の住宅街に湧くコーヒー色のつるつる湯です。湯舟はもちろんカラン、シャワーからも新鮮な温泉が出てくるのはうれしい! 「モール系温泉」特有の植物系のほのかな香りは温泉通も納得。100%自家源泉で本物にこだわる、オーナーの情熱の賜物です。
濃厚な食塩泉を堪能できる「天然温泉天の川」
温泉ランドのような外観からは想像できない、極上の珍湯が注がれる夢の空間です。泉質は湯冷めしにくい食塩泉。おんせん県おおいたの中でも、濃厚さ際立つ食塩泉でしっかりとした個性が体感できます。
温泉名人のこだわり! 温泉道
Profile 土谷 雄一名人
温泉マイスター、九州温泉道選定委員、温泉観光士、別府八湯温泉道初代名誉名人。季節や時間によって表情を変える温泉の魅力、野湯や個人湯を探究。
私が別府温泉探究を始めて40年以上。家々の温泉、町湯に集い暮らす情景に魅せられ幾千もの湯がひしめくまちを歩き、独特の温泉文化の存在に驚きました。88湯スタンプラリーがスタートして20年、88巡目名人も近い。だがやはり根底にある、秘められた幾千もの温泉たちと出合う喜びが、限りない温泉の道を探究する力となっています。
大分市と日出町にある名湯は、湯の色や泉質など、初心者でも違いがわかるユニークな温泉が揃いぶみ。温泉スポットが点在しているのでたくさんの温泉をハシゴできる上に、観光スポットも多く、まち歩きを楽しみたい方にもおすすめ。たくさんの名所を巡って、おんせん県大分を満喫してくださいね。
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※この記事は、斉藤雅樹(東海大学海洋学部教授)さん監修の『おおいた おんせんガイドブック』を再編集したものです。