大分県の公式アンテナショップ〈坐来大分〉が、
東京・数寄屋橋で新装開店 | Page 2
海・山・里の食材を使った料理に舌鼓
〈坐来大分〉でのディナータイムは、コース4種類(5500円~)と、アラカルト(1品750円~)があり、内容は月替わり。一本釣りの関さばや関あじなど、旬の“関もの”をメインにしたお造りの盛り合わせをはじめ、海・山・里の豊かな県産食材でつくる、和をベースにした料理は目移り必至です。
ここでは、名物料理である2品をご紹介します。
1品目は、郷土料理として知られている〈りゅうきゅう〉。大分県の近海で揚がる旬の魚を特製ダレに漬けたもので、〈坐来大分〉では、春先から初夏にかけては桜鯛、6月頃からはかぼすヒラマサ、冬場はかぼすブリなどを用います。
大分でも地域や料理人によって、味付けや合わせる薬味はさまざま。「大分味一ねぎに、ナスの自家製ペースト、新ショウガなどの季節の野菜、それにミョウガやカイワレ大根を切り身にのせて巻き、たっぷりの野菜と一緒に召し上がってください」と、総料理長の安心院淳(あじみ・すなお)さん。
〈りゅうきゅう〉を盛りつけたうつわは、日田市の伝統的な焼き物である小鹿田焼(おんたやき)。ガラスのぐい呑みは、久住高原に工房を構える、ガラス作家・井上愛仁さんの作品です。
もう1品は〈おおいた和牛 炭火焼〉。ブランド牛〈おおいた和牛〉の濃厚な旨みを味わうには炭火焼きがもっとも合っているのだそう。こちらの料理も、ボイルしたスナップエンドウ、香ばしく焼いたヤングコーンなどの季節野菜が添えられています。薬味の自家製ニンニク味噌と一年熟成の柚子胡椒のおいしさも秀逸です。
安心院さん曰く、「水のおいしさこそが大分の“おいしさ”の源。その水を与えて栽培した野菜、飼育した牛や鶏、山から川へそして海へと流れた水で育った魚介類など、あらゆる食材の味につながるのだと思います。これらすばらしい素材を調理していると、あらためて大分が“豊の国(とよのくに)”であることを実感しますね」。
昨年6月から始まり、好評を博している、大分の美味を詰め込んだ華やかな折詰(弁当)も引き続き販売中。自宅や会社でくつろぎながら味わうのはもちろん、手みやげとしても喜ばれそうです。
なかなか旅行に出かけられない日々が続くなか、プチトリップ気分を味わいに〈坐来大分〉へ。大分が誇る食材をふんだんに使った料理はもちろん、手にするうつわから食事を楽しむ空間に至るまで、東京に居ながらにして、きっと大分を身近に感じられるはずです。
*価格はすべて税込です。
credit text:池田祐美子 photo:青木加代子