連載|大分じかん
真っ白な霧が一面を覆い尽くす
真っ白な霧が一面を覆い尽くす
「由布院の朝霧」 | Page 2
伝説の湖で神秘的な光景に出合う
周囲約400メートル、水深約2メートルの小さな湖、金鱗湖は由布院のランドマーク。地底から清水と温泉が湧き出すことから一年を通して水温が高く、寒い日の早朝には湖面から湯けむりがもくもくと立ち上る様子を見ることも。朝霧に比べると、高確率で現れることもあり、観光客に人気のスポットでもあります。
手を入れてみると、確かに少し温かく感じる湖の水は透明で、コイやフナなど大小さまざまな魚が泳ぐ姿が見られます。
まだ日が昇りきらない早朝には、水浴びするカイツブリのパシャパシャという羽音や魚の飛び跳ねる音に耳を澄まし、由布岳の山頂が明るくなる頃には、朝日に照らされてキラキラと輝きながら、自在に姿を変える湯けむりを眺める。
思う存分、白い世界を体験したら、由布院のもうひとつの楽しみである温泉へ。すっかり冷えた体が温まる頃には、まちもいつもの表情を取り戻しているに違いありません。
Information
credit text:坂本 愛 photo:木寺紀雄
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