
大分市でハシゴ酒をするなら。
地元誌がおすすめする居酒屋5選
大分県の県庁所在地であり、18の自治体のなかで最多の人口を誇る大分市。JR大分駅や、海の玄関口・西大分港を擁し、旅人やビジネスマンなどが多く足を運ぶ場所でもあります。
そんな大分市の繁華街を代表するのが「都町(みやこまち)」。居酒屋やバー、スナックなどが軒を連ね、昼は比較的静かですが、夜はたくさんの明かりが灯る“不夜城”となるのです。その周辺の中央町、府内町あたりにも飲食店が点在し、大分市の一大飲みエリアを形成。
中央町アーケード内で1次会のあと、いざ夜のまち・都町へ繰り出して2次会……なんて、ハシゴ酒を楽しむこともできます。
多数ある飲食店のなかでも、今回は県外から訪れたらぜひ足を運びたい「大分の魅力」が詰まった店をピックアップ。郷土料理が味わえる居酒屋、宇佐市の名物“味一ネギ”を使ったメニューが豊富な店、イワシに特化した専門店など、バラエティ豊か。地元情報誌『シティ情報おおいた』が特に注目する5軒をご紹介します。
イワシの旨みを多様な料理で
存分に味わう〈いわし料理 いなせ〉

店名の通り、刺し身からフライ、焼き物、鍋料理までイワシ尽くしのメニューがそろう居酒屋。鮮魚店を経営していた父親が46年前にイワシに特化した店を創業し、現店主の稲垣登さんは3代目店主として店を守っています。特定の産地にこだわらず、その日、1番いい産地のものを市場で仕入れるのも、前身の鮮魚店からのこだわりです。

「何にでも合うクセのなさが特徴」と話す店主の言葉通り、口に入れるとほのかに甘く、脂ののったやわらかな身が味わえる刺し身や、つみれ風のさつま揚げ、甘辛いタレをまとったかば焼きなど、イワシを新鮮なうちにさばいて提供する料理の数々はどんなお酒とも相性抜群。なごやかな店内は、ひとりでも気軽に訪れやすいのがポイントです。
新鮮でたっぷりのネギ尽くしメニュー
〈鉄板バル葱屋 大分竹町店〉

宇佐市内にある自社農園でブランド小ねぎ〈大分味一ねぎ〉を生産するねぎ農家が、「ねぎのおいしさをもっと多くの人に知ってほしい」と、気軽に楽しめるバル〈鉄板バル葱屋〉を宇佐市・大分市に展開しています。看板メニューの「ねぎしゃぶ」は、甘く香り高いねぎを存分に味わえると好評。だしと豚肉の旨みも合わさり、コクがありながらもさっぱりとしているので、夏場でも注文が相次ぐほど。

ほか、「ねぎ焼き」や「肉巻きねぎ」、「牛スジ煮込み」など、生でも焼いても煮てもおいしく食べられる料理がそろうのは、素材の魅力を知り尽くすネギ農家が手がけるお店ならでは。ネギ料理に合う地元・宇佐の地酒も豊富に取り扱っているので、一緒にいかが?
味も価格も、満足度◎。
〈郷土料理 こつこつ庵〉

1971(昭和46)年の創業時から大分の郷土料理を提供する〈郷土料理 こつこつ庵〉。手延べのだんご汁や特製酢醤油で味わう「とり天」をはじめ、関あじ・関さば、近海で水揚げした新鮮な魚を使ったお造りや「りゅうきゅう」など、大分の恵まれた海の幸・山の幸を存分に楽しめます。

ひと皿ずつ丁寧につくられた料理とともに楽しみたいお酒も、ビールや九州の焼酎、地酒、地ワインなど、充実のラインアップ。昭和の雰囲気が漂う店内はカウンターやテーブル、座敷タイプとあるので、おひとりさまや家族連れ、40名までの団体客の利用も可能です。

地元民も郷土の味を求めて訪れるお店なので、大分のものが食べたい県外在住の人にもおすすめです。
炭の香りに誘われて、
連日行列をなす人気店〈まんとく〉

夜のまち・都町にある人気店〈まんとく〉。オープンの18時を待たず、店の前に行列ができる光景もおなじみです。厨房を囲む長いカウンター席から座敷席まで、広々とした店内ながらもすぐに席が埋まっていきます。
メインの料理は鶏の「もも焼き」、「たたき」、「さしみ」の3種類のみという潔さ。厨房の入口側にある焼き場でダイナミックに炎を上げながら調理する「もも焼き」は、食欲をそそる備長炭の香りと、溢れる鶏の旨みを存分に堪能することができます。聞けば、味つけは塩のみというのだから驚きです。

ショウガとネギ、ポン酢でいただく「たたき」、ニンニクしょう油と好相性の「さしみ」も。創業から40年近く愛されてきた味を求めて、開店前から行列に並ぶのも納得です。
“運命のであい”を楽しみにしたい
創作料理〈旬味彩々 じょうくら〉

大分市府内町の〈アクアパーク〉近くにある創作居酒屋〈旬味彩々 じょうくら〉は、刺し身や唐揚げといった定番料理をはじめ、四季で変わる“今の時期のおすすめメニュー”を用意してくれます。県産の有機野菜を中心に使い、なかでも「丸ごとトマトの肉詰めチーズ焼き」660円は必ず頼む常連客もいるほど。コースは価格が異なる3種類があり、内容は基本的に大将に“おまかせ”。同じ料理が続く日がない、メニュー構成の引き出しの多さに驚かされます。

さまざまなジャンルの要素を取り入れた料理は見た目も華やかで、食感や食材の組み合わせで楽しませてくれるものばかり。訪れた日には、どんな料理が登場するのか……ここならではの楽しみです。
地元民の気分を味わって
県内観光を楽しむ拠点として大分市に宿泊するなら、ゆっくり大分市の夜を楽しみたいところ。ちなみに地元民は「お酒を飲みに行こう」とほぼ同義語で「“みやこ”に行こう」と言います。さりげなく使ってみると、大分県民の気分が楽しめるかもしれませんね。
*価格はすべて税込です。
credit edit:シティ情報おおいた編集部