〈いわし料理 いなせ〉の綺麗に盛り付けられた「いわし刺身」
連載|地元誌が教えてくれた、大分グルメの巡りかた

大分市でハシゴ酒をするなら。
地元誌がおすすめする居酒屋5選

Posted 2025.07.25
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大分県の県庁所在地であり、18の自治体のなかで最多の人口を誇る大分市。JR大分駅や、海の玄関口・西大分港を擁し、旅人やビジネスマンなどが多く足を運ぶ場所でもあります。

そんな大分市の繁華街を代表するのが「都町(みやこまち)」。居酒屋やバー、スナックなどが軒を連ね、昼は比較的静かですが、夜はたくさんの明かりが灯る“不夜城”となるのです。その周辺の中央町、府内町あたりにも飲食店が点在し、大分市の一大飲みエリアを形成。

中央町アーケード内で1次会のあと、いざ夜のまち・都町へ繰り出して2次会……なんて、ハシゴ酒を楽しむこともできます。

多数ある飲食店のなかでも、今回は県外から訪れたらぜひ足を運びたい「大分の魅力」が詰まった店をピックアップ。郷土料理が味わえる居酒屋、宇佐市の名物“味一ネギ”を使ったメニューが豊富な店、イワシに特化した専門店など、バラエティ豊か。地元情報誌『シティ情報おおいた』が特に注目する5軒をご紹介します。

イワシの旨みを多様な料理で
存分に味わう〈いわし料理 いなせ〉

〈いわし料理 いなせ〉の料理3種
「いわし刺身」605円、「さつまあげ」528円、「かばやき」550円。

店名の通り、刺し身からフライ、焼き物、鍋料理までイワシ尽くしのメニューがそろう居酒屋。鮮魚店を経営していた父親が46年前にイワシに特化した店を創業し、現店主の稲垣登さんは3代目店主として店を守っています。特定の産地にこだわらず、その日、1番いい産地のものを市場で仕入れるのも、前身の鮮魚店からのこだわりです。

1980(昭和55)年創業。多い日は1日で100匹ほどさばくこともあるのだとか。

「何にでも合うクセのなさが特徴」と話す店主の言葉通り、口に入れるとほのかに甘く、脂ののったやわらかな身が味わえる刺し身や、つみれ風のさつま揚げ、甘辛いタレをまとったかば焼きなど、イワシを新鮮なうちにさばいて提供する料理の数々はどんなお酒とも相性抜群。なごやかな店内は、ひとりでも気軽に訪れやすいのがポイントです。

Information
いわし料理 いなせ
address:大分県大分市中央町2-8-12 小手川商事ビル1F
tel:097-536-1990
access:JR大分駅から徒歩約10分
営業時間:17:30~23:00L.O.
定休日:不定休

新鮮でたっぷりのネギ尽くしメニュー
〈鉄板バル葱屋 大分竹町店〉

テーブルに準備された〈鉄板バル葱屋 大分竹町店〉の「ねぎしゃぶ」セット
「ねぎしゃぶ」2600円(2人前から)。宇佐の酒造が手がける麦焼酎は15種類ほど常時用意しています。※価格変更の予定あり。

宇佐市内にある自社農園でブランド小ねぎ〈大分味一ねぎ〉を生産するねぎ農家が、「ねぎのおいしさをもっと多くの人に知ってほしい」と、気軽に楽しめるバル〈鉄板バル葱屋〉を宇佐市・大分市に展開しています。看板メニューの「ねぎしゃぶ」は、甘く香り高いねぎを存分に味わえると好評。だしと豚肉の旨みも合わさり、コクがありながらもさっぱりとしているので、夏場でも注文が相次ぐほど。

〈鉄板バル葱屋 大分竹町店〉の外観
カウンターやテーブル、座敷と、さまざまな席を用意しているので、ひとりでもグループでも利用しやすいのも魅力です。

ほか、「ねぎ焼き」や「肉巻きねぎ」、「牛スジ煮込み」など、生でも焼いても煮てもおいしく食べられる料理がそろうのは、素材の魅力を知り尽くすネギ農家が手がけるお店ならでは。ネギ料理に合う地元・宇佐の地酒も豊富に取り扱っているので、一緒にいかが?

Information
鉄板バル葱屋 大分竹町店
address:大分県大分市中央町3-6-17 ヴェルデ中央1F
tel:080-8550-6981
access:JR大分駅から徒歩約10分
営業時間:17:00~23:00(22:00L.O.)、日曜~22:00(21:00L.O.)
定休日:月曜、隔週火曜 ※ほか不定休あり
Instagram:@negiya_takemati

味も価格も、満足度◎。
〈郷土料理 こつこつ庵〉

〈郷土料理 こつこつ庵〉の刺し身盛り合わせ
「とり天」750円や「だんご汁」800円、刺し身盛り合わせは2人前2380円~。

1971(昭和46)年の創業時から大分の郷土料理を提供する〈郷土料理 こつこつ庵〉。手延べのだんご汁や特製酢醤油で味わう「とり天」をはじめ、関あじ・関さば、近海で水揚げした新鮮な魚を使ったお造りや「りゅうきゅう」など、大分の恵まれた海の幸・山の幸を存分に楽しめます。

〈郷土料理 こつこつ庵〉の店内
店内には地酒のボトルが並ぶ。

ひと皿ずつ丁寧につくられた料理とともに楽しみたいお酒も、ビールや九州の焼酎、地酒、地ワインなど、充実のラインアップ。昭和の雰囲気が漂う店内はカウンターやテーブル、座敷タイプとあるので、おひとりさまや家族連れ、40名までの団体客の利用も可能です。

〈郷土料理 こつこつ庵〉の外観。壁一面に看板や焼酎ラベルが飾られている
看板や焼酎ラベルを装飾した外観が目印。

地元民も郷土の味を求めて訪れるお店なので、大分のものが食べたい県外在住の人にもおすすめです。

Information
郷土料理 こつこつ庵
address:大分県大分市府内町3-8-19
tel:097-537-8888
access:JR大分駅から徒歩約13分
営業時間:11:30~14:30(14:00L.O.)、17:00~22:30(22:00L.O.)
定休日:日曜 ※月曜が祝日の場合は営業、月曜休
web:郷土料理 こつこつ庵

炭の香りに誘われて、
連日行列をなす人気店〈まんとく〉

焼きあがった〈まんとく〉の「もも焼き」
「もも焼き」1540円。皮や脂身、骨回りまで余すことなく味わいましょう。

夜のまち・都町にある人気店〈まんとく〉。オープンの18時を待たず、店の前に行列ができる光景もおなじみです。厨房を囲む長いカウンター席から座敷席まで、広々とした店内ながらもすぐに席が埋まっていきます。

メインの料理は鶏の「もも焼き」、「たたき」、「さしみ」の3種類のみという潔さ。厨房の入口側にある焼き場でダイナミックに炎を上げながら調理する「もも焼き」は、食欲をそそる備長炭の香りと、溢れる鶏の旨みを存分に堪能することができます。聞けば、味つけは塩のみというのだから驚きです。

たっぷり盛り付けられた〈まんとく〉の「たたき」
「たたき」1540円。大人数で訪れる際は事前予約がオススメです。

ショウガとネギ、ポン酢でいただく「たたき」、ニンニクしょう油と好相性の「さしみ」も。創業から40年近く愛されてきた味を求めて、開店前から行列に並ぶのも納得です。

Information
まんとく
address:大分県大分市都町2-16-2
tel:097-538-1698
access:JR大分駅から徒歩約13分
営業時間:18:00~不定
定休日:日曜 ※月曜も休みの場合あり

“運命のであい”を楽しみにしたい
創作料理〈旬味彩々 じょうくら〉

〈旬味彩々 じょうくら〉のコース料理の品々がならぶ
3850円のコースの一例。2750円、4950円のコースもあり。飲み放題は+1650円。

大分市府内町の〈アクアパーク〉近くにある創作居酒屋〈旬味彩々 じょうくら〉は、刺し身や唐揚げといった定番料理をはじめ、四季で変わる“今の時期のおすすめメニュー”を用意してくれます。県産の有機野菜を中心に使い、なかでも「丸ごとトマトの肉詰めチーズ焼き」660円は必ず頼む常連客もいるほど。コースは価格が異なる3種類があり、内容は基本的に大将に“おまかせ”。同じ料理が続く日がない、メニュー構成の引き出しの多さに驚かされます。

〈旬味彩々 じょうくら〉の店内
ビル2階の隠れ家のような空間。落ち着いた雰囲気でゆっくり食事が楽しめる。

さまざまなジャンルの要素を取り入れた料理は見た目も華やかで、食感や食材の組み合わせで楽しませてくれるものばかり。訪れた日には、どんな料理が登場するのか……ここならではの楽しみです。

Information
旬味彩々 じょうくら
address:大分県大分市府内町2-4-13 若竹ビル2F
tel:097-536-3230
access:JR大分駅から徒歩約10分
営業時間:11:30~14:30(13:30L.O.)、18:00~22:30(21:30L.O.)
定休日:日曜 ※祝日の場合は営業、翌日休

地元民の気分を味わって

県内観光を楽しむ拠点として大分市に宿泊するなら、ゆっくり大分市の夜を楽しみたいところ。ちなみに地元民は「お酒を飲みに行こう」とほぼ同義語で「“みやこ”に行こう」と言います。さりげなく使ってみると、大分県民の気分が楽しめるかもしれませんね。

*価格はすべて税込です。

credit edit:シティ情報おおいた編集部

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