大分のブランド乾しいたけ
〈うまみだけ〉を使った
豚スペアリブのピリ辛煮込みとオイル煮 | Page 2
ご飯を何杯でも食べられる“ご飯泥棒”!?
2品目は、ボリュームたっぷりの「うまみだけと豚スペアリブのピリ辛煮込み」です。
「ここでは、『115』を使います。ぽってりと厚みがあり旨みも濃いので、パンチが効いた豚スペアリブと組み合わせました。ピリ辛味にすることで、食べれば食べるほど食欲がわいてきますよ」
オイル煮をつくるときと同じように、〈うまみだけ〉は水に漬けて冷蔵庫でひと晩置き、軸を切り落としたかさの部分を使います。
「豚スペアリブは、塩を揉み込んで30分ほどなじませます。鍋に水をたっぷりとはり、スペアリブを入れて茹でこぼし、さらに水でよく洗ってから水気をふきとってください」
ニンニクは半分にカットして芯を取り、赤唐辛子は中の種を取り除きます。ショウガはみじん切り、長ネギは小口切りに。トマトは皮を湯むきしてから小さくカットします。
「鍋に、油、ショウガ、ニンニク、赤唐辛子、花椒を入れて香りが立つまで炒めます。さらにトマトを加えて蓋をして弱火で10分、途中でたまにかき混ぜながら煮ましょう」
トマトが煮崩れたら、長ネギ、茹でこぼした豚スペアリブを入れ、紹興酒と酢を入れて中火で2~3分煮てから、「115」、戻し汁、水を加えます。沸いたらアクを取り、吹きこぼれないように蓋を少しずらしてのせ、30分煮てから濃口醤油を加えてさらに1時間煮込み、最後に塩で味を調えればOKです」
「115」と豚スペアリブ、どっしりと存在感があるふたつの食材どちらも主役の煮込み料理は、インパクト大! じっくりと煮込んで仕上げることで、肉や野菜の旨みがとけ出したスープも奥深い味わい。炊きたてご飯が欲しくなること必至です。
栄養たっぷりで濃厚な旨みの塊である〈うまみだけ〉は、品種ごとに香りや歯ごたえが異なるので、使い分けて味わう楽しさがあります。
戻してから使うのが面倒と思いきや、水に漬けてひと晩冷蔵庫に入れておくだけでOK。多めの量を戻して冷凍保存も可能です。
寒さが少しずつ増すこれからの季節、からだがほっこりと温まる、オイル煮とピリ辛煮込みから、まずはトライしてみてはいかがですか?
材料
・うまみだけ(とよくに) …… 30g
・水 …… 300ml
・ドライトマト …… 10g
・ニンニク …… 2片
・タイム …… 5本(ローズマリーやマージョラムでも代用可)
・ドライオレガノ …… ひとつまみ(なければ入れなくてもよい)
・塩 …… 小さじ1/4弱
・EXVオリーブオイル …… 適量
作り方
1 〈うまみだけ〉は水に漬けて冷蔵庫でひと晩戻す。
2 鍋に、軸の先の硬い部分を切ったうまみだけとザルで漉した戻し汁、熱湯で戻したドライトマト、皮と芯を取ったニンニク、タイム、ドライオレガノを入れ、EXVオリーブオイルをひたひたに注ぐ。
3 2を中火にかけ、オイルがぷくぷくしてきたら弱火にしてアクを取りながら15分煮る。
材料
・うまみだけ(115) …… 30g
・水(A) …… 400ml
・豚スペアリブ …… 600g
・塩 …… 小さじ1
・ショウガ …… 1片
・長ネギ …… 1本
・ニンニク …… 2片
・赤唐辛子 …… 4本(好みで増減可)
・花椒 …… 大さじ1
・トマト …… 2個
・紹興酒 …… 50ml
・酢 …… 大さじ2(黒酢で代用可)
・濃口醤油……大さじ2
・油 …… 大さじ2
・塩 …… 適量
・水(B) …… 400ml
作り方
1 〈うまみだけ〉は、水(A)に漬けて冷蔵庫でひと晩戻す。
2 豚スペアリブに塩を揉みこみ30分置いてから、鍋にたっぷりの水(分量外)と一緒に入れて火にかける。沸騰したら2~3分茹でてからザルにあげ、水で洗い水気を拭く。
3 ショウガはみじん切り、長ネギは小口切りにする。ニンニクは皮と芯を取り除き、赤唐辛子は種を取る。トマトは皮を湯むきして小さく切る。
4 鍋に油とショウガ、ニンニク、赤唐辛子、花椒を加えて香りがたつまで炒め、トマトを加えフタをして弱火で10分ほど時々かき混ぜながら煮る。
5 トマトが煮崩れたら長ネギと豚スペアリブを加え、紹興酒と酢を入れて2~3分中火で煮る。軸の先の硬い部分を切った1とザルで漉した戻し汁を一緒に加え、水(B)を入れて沸騰したらアクを取り、弱火でフタを軽くずらして30分煮る。
6 濃口醤油を加えさらに1時間煮込む。最後に塩で味を調える。
web:「うまみだけ」の商品一覧
料理家、フードコーディネーター。料理にまつわるコーディネート、スタイリング、レシピ制作を中心に、書籍、雑誌、広告などで幅広く活躍。うつわや盛り付けの美しさに定評がある。著書に『さっと煮サラダ』(グラフィック社)など。
credit text:池田祐美子 photo:長野陽一