「この温泉、おかわりしたい!」
宇賀なつみが大分・別府で
ひと味違う温泉体験へ。 | Page 2
〈鉄輪むし湯〉で足蒸し体験!
明礬温泉を堪能したら、次は鉄輪(かんなわ)温泉へ。
別府で温泉をめぐるとき、皮脂や皮膚の汚れを落とすシャンプー効果のある明礬温泉から先に入り、次にしっとり保湿するリンス効果のある鉄輪温泉に入ると、より美容効果を実感できるのだとか。
歩き疲れた足をほぐすため、向かうのは鉄輪の足蒸し体験。石畳の下からもくもくと立ち上る湯けむりを間近で見て、宇賀さんもテンションが上がります。
足蒸しとは、温泉の蒸気で満たされた箱の中に足を入れて蒸す入浴法のこと。椅子に腰掛け、膝から下をじっくりと温めます。
「蒸気のおかげで、ドライサウナのように肌が乾燥でカピカピにならなくていいですね。足元だけでこんなに全身温まるだなんて」(宇賀さん)
せっかくなら全身で体験したい、ということで〈鉄輪むし湯〉へ。
地元の温泉名人も絶賛する湯治場の〈鉄輪むし湯〉は、温泉で熱した床に石菖(せきしょう)と呼ばれる薬草を敷き詰め、その上に寝転ぶスタイル。
屈まないと入れないほど天井が低く設計されているのは、温泉の蒸気でできた石菖のスチームを全身に満遍なく浴びるため。室温は75度と高温ですが、湿度が高いので、一般的なサウナより入りやすいのが特徴。8〜10分蒸されて終了です。
「すごくいい香り。なんだか鼻の通りがよくなる感じがするので、花粉症でつらい人にもよさそう。私は声を使う仕事をしているので、本番前に嗅ぎたいな」(宇賀さん)
最後に〈鉄輪むし湯〉を運営する鉄輪あすなろ会の八坂宏明さんが、こんな話をしてくれました。
「鎌倉時代、一遍上人が鉄輪を開いたとされているのですが、別府においてむし湯は温泉より歴史が長いんですよ。このあたりは地獄のように源泉が熱いでしょ? 昔は温泉の湯を冷ます技術がなかったから、むし湯が一般的だったようですね」
ここでしか味わえない、不思議な香りと空間のむし湯は、実は別府温泉のルーツだったという驚きの事実。ますます温泉の魅力にとりつかれた宇賀さんでした。
ヘルシーでおいしい。〈ひょうたん温泉〉で地獄蒸し体験
鉄輪温泉にはまだまだ見所があります。源泉かけ流しの〈ひょうたん温泉〉は、湯に浸かることはもちろん、蒸気を吸う「温泉吸引」や飲む「飲泉」など、バラエティ豊かな温泉の楽しみ方ができる温泉テーマパーク。
今回は温泉の蒸気で、さまざまな食材を蒸し上げる〈地獄蒸し〉を体験します。
釜から出る温泉の噴気は100度を超えているので要注意。蓋を開けるときは手前に引いて、奥から蒸気を逃してからせいろを入れます。
「釜の蓋の隙間から漏れ出る蒸気を浴びているのも、天然のスチーマーによるエステみたいで気持ちいいですね!」(宇賀さん)
「あ、エビが動いた! お魚の目が真っ白になった!」と食材の変化を楽しみながら見ていた宇賀さん。できあがるまでの待ち時間は、大人でも思わずはしゃいでしまうほどワクワクします。
20分蒸し上げて完成。温泉成分をふんだんに浴びた食材は、まるで昆布だしで味付けしたかのような風味に。
「たれにつけなくてもおいしい。と言うより、つけて食べるのがもったいない。ヘルシーだし、これはお箸が止まりません!」と宇賀さんも大絶賛。
食事を堪能した後は、〈ひょうたん温泉〉のシンボルでもある、竹でできた温泉冷却装置〈湯雨竹(ゆめたけ)〉を見せてもらいました。ここでは源泉を一切加水しないため、温度調整を〈湯雨竹〉で行っています。
地下300メートルから噴出してきた温泉を、竹の表面に這わせることで温度を下げる仕組みで、なんと約100度の温泉が46度前後にまで下がるのだとか。さらに、その湯を再び〈湯雨竹〉に通すと約17度になり、女風呂にはその冷たい温泉を使った冷却温泉風呂があります。
「源泉100%の水風呂はかなり珍しいですよね。ここは体の外側からも内側からも温泉成分を取り入れられる贅沢な空間。カップルや友人たちと一日中いられますね」(宇賀さん)