
大分県日田で蔵開きの参加やグルメも堪能できる!
〈BRTひこぼしライン〉で酒蔵巡り
「平成29年7月 九州北部豪雨」で被災した日田彦山線(ひたひこさんせん)の大分県・日田駅から福岡県・添田駅までの区間をつなぐ日田彦山線BRT(バス高速輸送システム)。2023年8月の開業以来、〈BRTひこぼしライン〉という愛称で、鉄道に代わる交通手段として地元の人々から親しまれています。
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この沿線にある4つの酒蔵を巡るイベント〈ひたひこ沿線酒蔵巡り〉が2025年4月6日から27日にかけて開催されます。期間中、毎週日曜には各酒蔵で蔵開きを実施。しぼりたての新酒の試飲や限定酒の購入ができるほか、グルメも満喫できる貴重な機会となっています。
スタンプラリーも同時に開催され、設置会場となる4つの酒蔵を含む5箇所のうち3箇所以上を訪問してスタンプを集めると、抽選で素敵なプレゼントが当たるチャンスも!
今回は、そのなかから大分県にある酒蔵3つを紹介。「水郷(すいきょう)日田」と呼ばれるほど水に恵まれた、このまちでつくられるお酒を味わいに出かけてみませんか?
江戸時代から日本酒づくりを続ける〈クンチョウ酒造〉

日田駅から、ほど近い場所にある〈クンチョウ酒造〉。300年以上の歴史を持つ老舗酒蔵である、こちらのお酒は米の産地や持ち味を活かしているのが特徴です。
また、酒づくりには福岡県と大分県にまたがる英彦山(ひこさん)系の伏流水も欠かせません。敷地内にある井戸で、地下130メートルから汲み上げ、使用しています。

こちらの蔵開きが開催されるのは、4月20日。限定酒が2種類販売されるほか、この限定酒を含む10種類をお得に飲める酒蔵角打ち場も特別にオープンします。
また、行列ができるほど人気な酒粕の詰め放題や甘酒の提供(先着限定)、抽選会などイベントも盛りだくさん。さらに当日は、市内の飲食店から日本酒のあてになるキッチンカーグルメも登場します。
麦焼酎も人気〈老松(おいまつ)酒造〉

山々に囲まれた自然豊かなエリアにある伏尾駅。そこから歩いて10分ほどの場所に構える〈老松酒造〉も、江戸時代後期に酒づくりを始めた老舗酒蔵のひとつです。
清酒の製造だけでなく、1970年頃からは焼酎づくりもスタート。オーク樽での長期貯蔵や麹にこだわり、個性あふれる焼酎をつくり続けています。本格麦焼酎〈閻魔(えんま)〉は、今や同社を代表する看板商品として人気を集めています。

こちらの蔵開きは4月6日に開催。河川敷に続く桜並木を眺めながら、お花見気分で、普段味わうことのできないお酒を味わえます。当日は限定商品の試飲販売が行われるほか、地元の食材をふんだんに使った軽食の販売もあります。
脈々と受け継がれてきた伝統の味を極める〈井上酒造〉

伏尾駅の隣駅、方司口(ほうしぐち)駅から徒歩3分ほどの場所にある〈井上酒造〉も、創業200年以上の歴史を持つ老舗。創業以来、素材と環境にこだわり抜き、蔵人自ら酒の原料となる米づくりから行っています。
また敷地内には、大正から昭和初期にかけて日本銀行総裁や大蔵大臣として活躍した井上準之助の生家で、今は彼の遺品資料展示館となっている〈清渓文庫〉を併設しています。

こちらの蔵開きが行われるのは、4月13日。この日限定で、搾りたての日本酒・焼酎の原酒が楽しめるほか、7代目社長であり杜氏の井上百合さんが企画する「Yuri’s Bar」もオープン。
そのほか、新鮮な酒粕を使った粕汁の振る舞いや、地元のお店が並ぶ「おおつるマルシェ」も登場します。
credit text:柿崎真英