干潟と夕陽が織りなすパノラマ
「真玉海岸の夕景」 | Page 2
〈SOBA CAFE ゆうひ〉でマテ貝と自慢のそばを味わう
晩秋の冷たい風が吹くなか、撮影の強い味方だったのが、海岸のすぐ近くに店を構える〈SOBA CAFE ゆうひ〉です。海や夕陽を眺めながら、本格的な手打ちそばを楽しめるとあって、たくさんの人でにぎわっています。
真玉海岸の楽しみのひとつに、マテ貝掘りがあります。〈SOBA CAFE ゆうひ〉では、500円(中学生以上)でチケットを販売。道具をレンタルすることもできます。通常、体験できるのは3~5月の干潮時刻の前後2時間だけですが、今回は特別にチャレンジさせてもらいました。
波紋が延々と続く干潟を歩いて、沖へ。濡れた砂浜を歩くような、足を取られる感覚に苦労しながら進んで行くと、マテ貝掘りをしている人の姿が。
〈SOBA CAFE ゆうひ〉の店主・柗嵜敏行さんの父・典孝さんです。生まれも育ちも、この真玉。「幼い頃から真玉海岸は身近な存在だった」と話します。
そんな典孝さんにとっては、マテ貝掘りは慣れたもの。クワで干潟の表面を堀り、そこに現れる無数の小さな穴に塩を振りかけていきます。すると、マテ貝がニュッと出現。この一瞬のすきを狙って、穴から引き出すのです。
あちこちの穴から現れては消え、また現れては消えるマテ貝の様子は、まるでモグラたたきゲームのよう。その全貌は、薄い殻に覆われた細長い形をしています。
マテ貝を使った料理は、お店の隠れた名物でもあります。ユニークな姿ながら、プリプリとした食感で、旨みもたっぷり。この地域では、おせち料理にもマテ貝の佃煮が入るのだとか。
もちろん自慢のそばも外せません。この日は、11月20日に解禁されたばかりの豊後高田産の新そばがお目見え。「二八よりも、そば粉の分量を少しだけ多めにして打っています」と店主の敏行さんは話します。たぐっただけで芳醇な香りのたつ、のど越し抜群のそばは、ざるで味わうのがオススメです。