〈冷麺・温麺専門店 胡月〉の冷麺(並)
連載|地元誌が教えてくれた、大分グルメの巡りかた

暑い夏に食べたい!
湯けむり天国・別府のご当地グルメ
「別府冷麺」5選

Posted 2022.07.15
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本格的に暑くなるこれからの時季、食べたくなるのがツルッとイケる冷麺。別府市には名物「別府冷麺」があり、県内外からこのグルメを目当てに多くの人がやってきます。

別府冷麺は昭和25年頃に満州から引きあげてきた料理人によって伝わり、以来、別府のソウルフードとして愛され続けてきました。あっさりとした和風ダシの冷製スープ、モチモチとした太麺などが特徴のご当地グルメで、市内のさまざまな店舗で提供されています。あなたのお気に入りの一杯を探してみませんか?

愛されて約70年。これからも変わらぬ味を
〈焼肉・冷麺 元祖アリラン〉

〈焼肉・冷麺 元祖アリラン〉の冷麺
「冷麺(中)」770円、大は890円。「温麺(中)」790円や「ピビン麺(中)」830円もオススメ。

職人が目利きする九州産黒毛和牛が自慢の〈アリラン〉で、その焼き肉に負けず劣らず人気の「冷麺」。北海道産の昆布や大分県産のイリコなどを使用した風味豊かな魚介ダシが特徴で、あっさりながらも旨み溢れる一杯です。

さらに注目なのが中盛でも大満足のボリューム感で、「量が多いほうがうれしいでしょ?」と店主の笑顔が光ります。この居心地のいいアットホームな雰囲気は、1950年(昭和25年)に大衆食堂として創業した当時からの名残でしょうか。

〈元祖アリラン〉の外観
お店の横には駐車場(5台)もあるので、車で訪れてもOK。

70年以上の時を経ても変わらない味を提供する冷麺に、厳選した黒毛和牛の焼き肉、そして心を尽くすおもてなし。キレイに並べられたボトルキープの数が、常連客の多さを物語っていました。

Information
焼肉・冷麺 元祖アリラン
address:大分県別府市北浜2-2-35
tel:0977-22-3010
access:JR別府駅から徒歩約5分
営業時間:11:30~14:00(13:30L.O.)、17:30~22:00(21:30L.O.)
定休日:火曜
web:焼肉・冷麺 元祖アリラン

地元民から愛される、変わらぬ味と雰囲気〈きりん亭〉

〈きりん亭〉の冷麺
「冷麺」800円。大盛・ダブル・ジャンボと麺の量により値段が変わります。

1974年(昭和49年)創業、地元で古くから親しまれている冷麺店のひとつ。歴史を感じさせるノスタルジックな店内で出される冷麺もまた、昔から変わらぬ味。

注文が入るたびに押し出し式製麺機でつくり出す白くて美しい麺は、コシが強く歯ごたえのよい中太麺。牛骨でとった旨みたっぷりのスープに昆布だしを合わせたWスープは、程よい酸味と辛みのバランスの自家製キャベツキムチとの相性も抜群。後味がすっきりしているので飲む干す人も多いとか。

〈きりん亭〉の外観
「冷麺」のほか、温麺やラーメンなども提供しています。

冷麺は麺の量が選べ、3倍量の“ジャンボ”(2000円)と呼ばれるメニューまであるので、我こそは! という人は挑戦を。「進化しないことが大事」をモットーに、今日も歴史ある味を受け継いでいます。

Information
きりん亭
address:大分県別府市餅ヶ浜町10-45
tel:0977-21-0774
access:JR別府駅から車で約7分
営業時間:11:00~14:00
定休日:水曜

一度閉店するも、熱心なファンによって復活!
〈冷麺・温麺専門店 胡月〉

〈冷麺・温麺専門店 胡月〉の冷麺
「冷麺」(並)800円。大盛りの場合は1050円。

1970年(昭和45年)創業の歴史ある〈冷麺・温麺専門店 胡月(こげつ)〉。2017年末に惜しまれながらも閉店しましたが、2018年にこのお店の常連客が受け継ぎ、待望の復活を遂げました。先代が満州で食べた冷麺を和風にアレンジしたという味を提供し続けています。

そば粉を使用したモチモチでコシのある自家製平手打ち中太麺は、和風ベースのあっさりとしたスープと相性抜群。麺やスープだけでなく、牛肉のチャーシューやキャベツのキムチなどのトッピングもすべて手づくりした、細かいところまでこだわりが光る一杯となっています。

〈胡月〉の店舗外観
1階はテーブル席とカウンター席、2階は座敷になっています。

そのほかにも「温麺」や「もやし温麺」、「ネギ温麺」、「ビビン冷麺」などがそろっているので、それぞれ楽しんでみてください。

Information
冷麺・温麺専門店 胡月
address:大分県別府市石垣東8-1-26
tel:0977-25-2735
access:JR別府駅から車で約8分
営業時間:11:00~17:30、月曜~16:00、土・日曜~19:00
定休日:火曜

別府冷麺の歴史を汲んだ、こだわりの一杯を〈別府冷麺一番〉

〈別府冷麺一番〉の名物「別府冷麺」
「別府冷麺」700円。大盛は+100円。

創業38年の〈ラーメン亭一番〉が、昨年〈別府冷麺一番〉と屋号を変え、再出発を果たしました。愛されてきた味はもちろん健在で、そば粉入り自家製丸麺のコシと、牛肉の旨みに昆布やかつおのだしが効いたスープ、キャベツでつくるキムチの酸味が相性抜群の一杯です。

「うちのキムチは酸味が強いけど、これは修業した〈大陸ラーメン〉の味を受け継いだもの」と話すのは、店主の加来博文さん。キムチの仕込みでお店を開けないこともあるというほど、こだわりもひとしお。また、牛肉はすべて国産の生肉を仕入れるなど、使用する素材にも余念がありません。

〈別府冷麺一番〉の店舗外観
冷麺のほか、「温麺」700円や各種ラーメンメニューも。

ひんやり冷たくて、心温まる味わいに「地元の人は夏も冬も関係なく冷麺を食べるよ」と笑う加来さんの言葉にも納得です。

Information
別府冷麺一番
address:大分県別府市中央町8-31
tel:0977-23-8155
access:JR別府駅から徒歩約5分
営業時間:11:00~16:00 ※なくなり次第終了
定休日:日曜 ※不定休あり
web:別府冷麺一番

すっきりとした味わいのなかにコクと旨み
〈手のべ冷麺専門店 六盛〉

〈手のべ冷麺専門店 六盛〉の冷麺
「冷麺」(並盛)830円。大盛りは1030円、特大1190円。

2001年(平成13年)創業の手のべ冷麺専門店。夫婦ふたりで始めたこのお店は、オープン当初はお客が少なく、地道にコツコツとお店を切り盛りしていたとのこと。日々別府冷麺のおいしさ・味の研究を重ね、その味わいは徐々にお客さんの口コミによって広がり、いまでは人気店に。

コシが強くのど越しのよい麺は、小麦粉とそば粉、でん粉の配合を細かく調整して完成した手打ち製麺。国産牛と昆布で丁寧にだしをとったスープは、さっぱりしていて口の中に昆布の香りが広がる上品な仕上がりです。

〈六盛〉の店内カウンター席
カウンター席とテーブル席のお店は、週末は満席が続くほど賑わいます。

特製チャーシューや、程よい酸味が特徴のキムチももちろん手づくり。コクと旨み、モチモチ食感で食べ応えのある一杯をぜひ堪能してみてください。

Information
手のべ冷麺専門店 六盛
address:大分県別府市松原町7-17
tel:0977-22-0445
access:JR別府駅から車で約5分
営業時間:11:30~14:00、18:00~20:00
定休日:水曜
web:手のべ冷麺専門店 六盛

さまざまな別府冷麺を楽しんで

ひとえに「別府冷麺」といっても、つくり方やこだわり、盛りつけなどはお店それぞれ。だから味わいも異なります。「あの店が好みだな」、「この店はこういう味なのか!」というように、みんなで食べ比べするのも楽しいかもしれませんね。

*価格はすべて税込です。

credit edit:シティ情報おおいた編集部

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