大分県立美術館(OPAM)のロゴオブジェ
ニュース&コラム

著名建築家による建物から
歴史香る建造物まで!
心ときめく大分建築探訪

Posted 2021.08.10
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大分は名建築の宝庫といっても過言ではないほど、ステキな建物にあふれているのをご存知ですか?

「ホントに~?」なんて疑う人もいるかもしれませんが、いやいや本当! 大分県立美術館が作った「大分建築マップ」を見れば一目瞭然の多さなんです。

今回は県内に数多ある名建築の中から、気軽に足を運べる大分市内の建築物をそれぞれの見どころとともにご紹介します!

建築家・坂茂の個性が詰まった、
〈大分県立美術館(OPAM)〉

まずは大分駅から徒歩15分ほどの中心街にある〈大分県立美術館(OPAM)〉から。ここはフランスの〈ポンピドゥーセンター・メス〉などを手がけた世界的建築家・坂茂さんの設計によるもので、コンセプトは「街に開かれた縁側としての美術館」だそう。

OPAM外観
OPAMの外観。坂さんはこのOPAMの設計を手がけた翌年(2014年)に、建築界のノーベル賞とも呼ばれる「プリツカー賞」を受賞しました。

館内に入るとまず目に入るのが、道路に面した大きなガラス窓から自然光がたっぷりと入る明るく開放的な空間。館内は視界の妨げとなる柱を排除し、空調も床下に設置することで視覚的ノイズの少ない空間に仕上げているのだとか。

なるほど、まちなかなのに清々しく、その場にいるだけで心がスンと落ち着くのは余計なものが少ないせいかもしれません。

水平折戸になっている窓
実はこの窓、水平折戸になっていて、イベントなどの際には道路に向かって大きく開けられ縁側のような状態になることも! これは作品保護を目的として壁で覆われることの多い美術館としてはかなり珍しい仕様。
ミュージアムショップのカウンター
ミュージアムショップのカウンターは「S」、インフォメーションは「?」といったように各ブースの形も遊びゴコロにあふれていて、角度を変えてみるたびに新たな発見が。

この美術館を訪れたらぜひ見てほしいいおすすめのスポットは、大分らしさと坂建築の醍醐味が凝縮された3階ホワイエ。

大分を代表する「竹工芸」をイメージしてつくられた木組の屋根と窓のあしらいはとても印象的で、まるで自分が竹工芸のかごの中にいるような不思議な気分にさせてくれます。

屋根部分のデザイン
屋根は竹工芸の「六つ目編み」を想起させるデザイン。天井中央の丸い穴から外光が差し込むため、昼間は電気をつけなくても充分な明るさを感じます。
屋根部分を別角度から
木材をクロス状にあしらった館内デザイン
美術館内の木材には大分県産の杉や松を使用しているほか、床材にも日田石を使うなど徹底的に県産材にこだわった造りになっています。

OPAMはなんと年中無休で、原則365日開館しているので、展示鑑賞だけでなく誰かとの待ち合わせやまち歩きの休憩スポットとしても、気軽に立ち寄れるところがうれしいポイントです。

カフェスペース
2階にあるカフェは、坂さんが得意とする紙管を使った内装デザイン。ここでは展示に関連したメニューのほかにも、大分県産の新鮮な食材を使った食事が楽しめます。
紙管が使われたカフェの壁
カフェの壁を見ると、坂建築の特徴的な紙管がよくわかります。

有名建築家が手がける公共施設はもちろんここだけではない! 大分に来たなら坂さんの師匠としても知られる“あの巨匠”の建物はハズせません。

Information
大分県立美術館 OPAM
address:大分県大分市寿町2-1
tel:097-533-4500
access:JR大分駅府内中央口(北口)から徒歩約15分。または大分駅前乗り場から大分交通バス、または中心市街地循環バス大分きゃんバスに乗車、「オアシスひろば前」下車、徒歩すぐ。
開館時間:10:00~19:00(金・土曜~20:00、入館は閉館30分前まで)
休館日:無休
web:OPAM

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