大分市アートプラザ外観
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心ときめく大分建築探訪 | Page 2

Posted 2021.08.10
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これが元図書館!? 大分県出身の巨匠・磯崎新によるモダン建築〈大分市アートプラザ〉

大分県立美術館から歩いて10分ほどの場所にある〈大分市アートプラザ〉は、まずその個性的な外観に圧倒されること間違いなしの名建築!

大分市アートプラザの外観
〈大分市アートプラザ〉はさまざまな展示を行ったりイベントを開催する芸術文化の複合施設。増築可能な「成長する建築」として、外に向かって伸びるボックス型の梁などがデザインされたそうです。

ここは〈ロサンゼルス現代美術館〉や世界の五輪競技施設など、世界を股にかけて活躍する磯崎新さんが丹下健三研究室から独立して間もない1966年に〈大分県立図書館〉として設計し、日本建築学会賞を受賞した初期の代表作のひとつ。

2階の60’sホール
2階に広がる「60’sホール」。ここには1960年代に大分市出身の吉村益信や風倉匠が活動した前衛芸術家グループ〈ネオ・ダダ〉の作家たちを中心に現代美術の作品が常設展示されています。

中に入ってみると、さらに見どころがいろいろありました。

館内の印象的な真っ赤な扉
当時、磯崎さんはいかにシンプルであるかを追求したモダニズムに色と光の要素を加え、一歩先を行くモダニズムを打ち出していたそうで、この廊下ひとつとっても彼の先駆的な姿勢がうかがえます。
3階は「磯崎新建築展示室」として、磯崎さんがこれまでに手がけてきた名だたる建築物の木製模型をそれぞれのコンセプトとともに常設展示。なかには建設には至らなかった幻の新都庁模型も! 無料でこれらの展示が楽しめるのは、建築家を目指す学生や建築好きにとってはうれしいですね。(模型所蔵:公益財団法人福岡文化財団)

建物内を見渡すと打ちっぱなしのコンクリート壁だったり、赤や緑など鮮やかな色を配した廊下など、当時の公共施設としてはとても想像できない斬新さ。ここを図書館として使っていたなんて……大分のみなさんって贅沢すぎませんか?

大分市アートプラザ
Information
大分市アートプラザ
address:大分県大分市荷揚町3-31
tel:097-538-5000
access:JR大分駅から徒歩約15分。または中心市街地循環バス大分きゃんバスに乗車、「大分市役所合同新聞社前」下車、徒歩約2分。
開館時間:9:00~22:00(ミュージアムショップ~17:00、磯崎新建築展示室~18:00)
休館日:年末年始
web:大分市アートプラザ

キャラハン邸の外観
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