左から大きい順に、かぼす、青ゆず、すだちの全容と断面
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かぼす、ゆず、すだちはどう違う?
見分け方、使い方をご紹介!

Posted 2021.09.28
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かぼすやゆず、すだちなど、爽やかな香りと豊かな酸味で食卓を彩る柑橘類「香酸柑橘(こうさんかんきつ)」。香りの主成分のリモネンは食欲増進、酸味成分のクエン酸が疲労回復にも役立つ頼もしい食材です。

とはいえ、いまひとつ各種類の違いがわからず、料理に使いたくてもどれを選べばいいか悩んでしまう人も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、香酸柑橘を代表する3種「かぼす」「ゆず」「すだち」の特徴と見分け方、使い方をご紹介します。

かぼす、ゆず、すだちの見分け方

左から大きい順に、かぼす、青ゆず、すだちの青果

まず一番わかりやすいのは大きさです。大きい方から順に、かぼす、ゆず、すだち。

かぼすはテニスボール、すだちはゴルフボールほど、青ゆずはその中間くらいの大きさとなっています。かぼすとすだちは深い緑色で表面がつやつやしていますが、青ゆずはほんのり黄色が混ざり、ゴツゴツとした手触りなのも特徴です。

左から大きい順に、かぼす、青ゆず、すだちの全容と断面
左から、かぼす、ゆず、すだち。

断面を見てみると、かぼすの果肉は赤みのある黄色、すだちは黄緑がかった色をしています。ゆずは種が多く果肉の量が少なめで、かぼすとすだちの中間くらいの薄い黄色です。

かぼす、ゆず、すだちの特徴と使い方

次に、特産地や旬の時期などの基本情報から、味、香り、栄養の特徴までをご説明。またその特徴から、どんな料理やシーンでの利用におすすめかもご紹介しましょう。

クエン酸量No.1、なのに甘みと酸味のバランスがいい「かぼす」

かぼすの全容と断面
大分県民の食卓のお供「かぼす」。唐揚げや刺身、天ぷら、味噌汁など、何にでも合う万能調味料です。

大分県が誇る特産品「かぼす」。その年間収穫量は、2位宮崎県の24.5トンを大きく引き離した5400トン!

実は熟すと黄色になりますが、青玉のほうが香り豊か。そのため、旬は青い実が穫れる8〜10月の3か月ほどとなっています。

大きさはすだちの3倍ほどで、ひと玉から約30ミリリットルの果汁が搾れます。そのため、焼き魚などの添え物以外に、果汁をたっぷり使う酢の物やドレッシング、ポン酢、鍋料理などにも重宝します。

ほか2種よりも酸味の元であるクエン酸が多く含まれていますが、甘みも含まれている分、甘みと酸味の調和がとれた柔らかな味わいが魅力。香りは上品で、白身の焼魚など繊細な味の料理に合わせても、素材の風味を損ないません。

特有の華やかな香りと、複雑な風味が楽しめる「青ゆず」

ゆずの全容と断面
種表面のヌルヌルした部分は、保湿性が高くコラーゲンを束ねる働きもある「ペクチン」。料理のとろみづけや化粧品などに活用されることもあるそう。

高知県の特産品「ゆず」。11〜12月頃に出回る黄ゆずの姿が知られていますが、8〜10月は青ゆずも流通しています。

種が多く、まだ小さい青玉から絞れる果汁はごくわずか。また、ほかの2種より糖度が高いものの、青いうちは酸味と苦みも強く、複雑な味わいです。ただ、ゆずの皮には「ユズノン」と呼ばれる特有の香り成分が含まれているため、料理の香りづけにはもってこい。皮を削ったりスライスしたり、皮目を下にして果汁を絞ることで、その華やかな芳香を活用できます。

ゆず湯が人気なのもこの成分のおかげです。柑橘類の皮には血行促進作用があり、お風呂に入れると体を芯から温めてくれるうえ、ユズノンは「50メートルプールに1滴入れても香る」と言われるほどの強い香り。たくさんのお湯にいれてもしっかりと香ってくれるんです。

クセのない酸味と強い香りで、松茸やサンマと相性抜群な「すだち」

すだちの全容と断面
料理の脇に半分や4分の1サイズに切られてちょこんと添えてある姿がおなじみの「すだち」。

ゆずの偶発実生(ぐうはつみしょう/自然交配などにより偶然発見された果実)と言われる「すだち」は、高知県のお隣、徳島県の特産品。国内生産量の97%を同県が占めています。かぼす同様、青玉のほうが風味豊かで、旬は8〜10月の3か月間となっています。

3種のなかではもっとも小ぶりで、重さは20〜40グラムほど。ゴルフボールと同じくらいか、それよりもやや小さいサイズ感です。

特徴は、クセのない酸味と強い香り。苦みが少なくどんな食材にも合う味わいで、爽やかな香りをしっかりまとわせてくれるため、松茸やサンマなど強い香りの食材ともよく合います。皮にはポリフェノールの一種である「スダチチン」が含まれており、体重増加の抑制や、糖・脂質代謝改善などへの効果が期待されているそうです。

(番外編)使いやすく栄養素も高い宮崎特産のダークホース「へべす」

へべすの全容と断面
断面を見ると、へべすの種の少なさや皮の薄さがよくわかります。

ここで番外編の香酸柑橘をひとつご紹介。

「へべす」は、江戸時代、宮崎県日向市の長宗我部平兵衛(ちょうそかべへいべえ)さんが山で偶然発見し、持ち帰って栽培を始めたのが起源とされる同県特産の果実。「平兵衛さんの酢みかん」が転じ、「平兵衛酢(へべす)」となったと言われています。

特徴は、皮が薄く種が少ないため、ひと玉から果汁が多く絞れる点と、まろやかな口当たり、ほんのり甘い香りの3点。また、必須アミノ酸9種のうち8種が含まれており、発がん抑制効果があると言われるフラボノイド成分「ナツダイダイン」も非常に多く含まれている、栄養面でも優秀な食材です。

ただ、かぼす、ゆず、すだちの3種と比較すると生産量が10分の1にも満たず、宮崎県外に流通する数はごくわずか。お店で見かけたら、迷わず購入するのがおすすめです。

特徴を理解して使い分けよう

サイズ順に並ぶかぼす、ゆず、すだち

果汁を絞って調味料としても、お湯や炭酸水、お酒で割ってドリンクにしてもおいしい香酸柑橘。上手に使えば、塩分過多になりがちな食生活を改善してくれる強い味方にもなってくれます。

どの柑橘も魅力的ですが、特徴を理解して使い分けることで、より素材の恩恵を引き出せるはず。果汁をたっぷり使いたい、酸っぱすぎない味付けにしたい、クエン酸の疲労回復効果に期待したいときには「かぼす」、特有の華やかな香りに癒やされたい、お風呂などにも活用したいときには「ゆず」、酸味と香りのスパイスを料理に加えたいときには「すだち」を使ってみるといいかもしれません。

なお、2021年10月3日まで、大分県カボス振興協議会主催の〈マイカボ選手権〉が開催中。かぼすを使った料理の写真を、ハッシュタグ「#マイカボ選手権」「#かぼす」をつけてInstagramに投稿するフォトコンテストです。特別審査員は人気料理家の栗原心平さん。当選者には、栗原さん厳選のキッチングッズやサイン本、かぼすなどが当たります。おすすめの活用法を見つけたらぜひ投稿してみてください。

Information
かぼすを使った料理の写真をInstagramに投稿するだけ!
web:あなたなら何にしぼる? 第3回マイカボ選手権

かぼすの上手な利用法やレシピはこちらをチェック。
web:大分県カボス振興協議会 「カボスを楽しむ」
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