壁にもたれかかった〈ジョックロック〉ゆうじろーさん
連載|MY FAVE オオイタ

地元・大分県の魅力を全国へ!
お笑い芸人〈ジョックロック〉ゆうじろー | Page 3

Posted 2025.03.28
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2024年は『M-1』決勝進出で大躍進!
いつか大分にも恩返しできるように。

高校卒業後、「外の世界を知りたい」という思いから大学進学と同時に関西へ。「大分を離れるのは寂しい気持ちもあったけど、やっぱり高校生なので、外の世界を知りたいという気持ちが大きかったですね。わくわくしながら大阪に向かいました」

2019年、NSC(吉本総合芸能学院)に入学後、2022年に7年の芸歴差がある福本さんと出会い、お笑いコンビ〈ジョックロック〉を結成。結成から約2年10か月、相方との関係はどんどん深まっています。年齢差と芸歴差が大きく離れているコンビは珍しく、それも武器になっているといいます。

リーゼントに手をあてるゆうじろーさん

「まずネタに関して絶大な信頼があるんです。しっかり受け止めてくれるので、今では僕が本番でむちゃくちゃなことをしても最終的に落としてくれる。そんな信頼関係があるからこそ、自由にできるんですよね」と福本さんへの信頼を語ります。

「いい意味で“なめれる”部分があるのもいいんです。完璧すぎたら何もできないんですけど、意外とコミュニケーション能力がなかったり、変なところもいっぱいある(笑)。そういう部分でいい意味でいじれるところが魅力ですね」と、独特な関係性もふたりの強みだと笑います。

インタビュー中の様子

2024年12月の『M-1グランプリ』では、結成2年半という短い期間ながら決勝進出を果たします。準決勝後の発表の瞬間は、今でも鮮明に覚えているそう。

「準決勝のネタが終わって手応えはあったので、もし受かったらラッキーだなって。結果発表の合間に、たまたま〈ヤーレンズ〉の出井さんと〈カラタチ〉の前田さんに会って、そのままごはんに行こうと歩いていたら、M-1カラーの東京タワーが目の前に現れて。決勝進出者として名前を呼ばれたときは、もう信じられない気持ちでした」

スタジオ撮影の様子

そして最も心に残っているのは、準決勝で落ちてしまった仲間たちからの祝福でした。

「『決勝進出の9組が発表されたあと、みんなが駆け寄ってきてくれて。準決勝で落ちてしまった人やラストイヤーの先輩も悔しいはずなのに、『おめでとう!』って声をかけてくれて。その会場の雰囲気と優しさに触れて、決勝ではより気合いが入りました」

黒いスーツ・黒ネクタイのおなじみの衣装のゆうじろーさん

M-1決勝後の環境は大きく変化。「一番楽しみにしているのは、実家から定期的に届く差し入れ! 農家の祖父母が毎月のようにお米を送ってくれて、母は野菜ジュースやサバの缶詰、鶏めしの素なども一緒に入れてくれるんです」と、家族や故郷とのつながりを大切にしています。

そんななか、M-1決勝での「僕がおもしろくなります!」という宣言を胸に、より一層真剣にお笑いと向き合うようになりました。「本番で宣言しちゃったので、本当におもしろくならなければと思って(笑)。前よりちゃんとお笑いに向き合えているかなと感じます」

カメラに笑顔を見せるゆうじろーさん

「これから地元をどんどん盛り上げて、“大分はこんなにいいところなんですよ”っていうのを、もっと知ってもらって恩返しができるようになりたいです。あとは今年の2月からJリーグの冠番組『水曜はJ!』(関西テレビ)を始めることになったので、大分トリニータやJリーグを応援しながら、大好きなサッカーの仕事もがんばります!」

サッカー少年から始まり、お笑い芸人として新たな道を歩み始めたゆうじろーさん。故郷・大分への深い愛情を胸に、これからも活動の場を広げていきます。

〈ジョックロック〉ゆうじろーさん
Profile ゆうじろー

1998年1月26日生まれ、大分県宇佐市出身。2022年4月、福本ユウショウと共にお笑いコンビ・ジョックロックを結成。2023年4月から大阪・よしもと漫才劇場に所属。同年10月には「NHK新人お笑い大賞」の本選に出場した。2024年に「M-1グランプリ」決勝に進出。2025年1月には「第十回 上方漫才協会大賞」で新人賞を獲得した。同年2月に初の冠番組「水曜はJ!」(関西テレビ)がスタート。Instagram|@yujiro_regent X|@jiro_0126

credit text:大西マリコ photo:島津美紗

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