アートイベントに関わる人や参加者たち
連載|あの人に会いたい!

竹田のアートシーン開拓者。
美術ユニット〈オレクトロニカ〉 | Page 2

Posted 2021.08.24
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オレクトロニカがまちと作家をつなぐ
「竹田アートカルチャー」

竹田へ移住して約半年が経った2011年の10月、「竹田で何かおもしろいことをしたい」というふたりの想いからスタートしたイベントが「竹田アートカルチャー」でした。

作品の展示の様子
写真提供:オレクトロニカ

第1回はまちなかの空き店舗を利用した展示スペースに、オレクトロニカを含めた7組のアーティストが作品を展示。その後もほぼ年に1度開催され、参加アーティストも来場者も年を重ねるごとに増えていったそうです。

「運営組織のかたちやイベントの内容、規模、すべてにおいて、そのときどきの僕ら、作家、まちの状況によって変化していました。展示する内容も最初は現代アート中心だったものが、骨董やクラフト(手工芸)なども加わるようになっていきましたね」(加藤さん)

イベント参加者
写真提供:オレクトロニカ

イベントに関わる人が増えるにつれ、運営としての仕事や周囲への気配りなど、気苦労の多い時期もあったと語るオレクトロニカのふたり。その反面、イベントを続けてよかったと思える出来事も。

「アートカルチャー以降、竹田のまちに移住する作家さんも少しずつ増えていきました。例えば竹工芸の作家さんとか、木工、陶芸……竹田のまちがそんなに大きくないので移住してきた作家さんたちともつながりやすいのは魅力のひとつ」(児玉さん)

児玉順平さん
熊本県出身の児玉順平さん。
『figure』シリーズ

最後にイベントが開催されたのは2018年。いまは次のフェーズに入っているとふたりは言います。

「いまは日常を盛り上げたいという気持ちがあって、アートカルチャーのように期間限定でドーンと大きく盛り上がるというよりは、その盛り上がりを日常的に分散させていくことを目指しています。イベントがなくても、いつもどこかでおもしろいことが起きている日常というのが、いまの理想です」(加藤さん)

たくさん並べられた『figure』シリーズ
工房の一画に並べられた『figure』シリーズ。このほかに台座が石のものや、金属のものも。
ノミや彫刻刀
制作時の道具たち。

〈傾く家分棟 ashu〉店内
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