国内外の品評会で受賞多数!
安心院スパークリングワインの魅力とは?
国産ぶどうを100パーセント使用して、国内生産されるワインを対象とした品評会「日本ワインコンクール2022」において、金賞受賞。同時に、スパークリング部門での「部門最高賞(各部門における最高得点のものに贈られる賞)」も7度目の受賞を果たした、日本一のスパークリングワインが大分県でつくられているのをご存じですか?
大分県宇佐市安心院町(うさしあじむまち)にあるワイナリー〈安心院葡萄酒工房〉でつくられる〈安心院スパークリングワイン〉。フランスのシャンパーニュ(シャンパン)と同じ、瓶内二次発酵製法を用いて醸され、世界最高峰のスパークリングワインの品評会「シャンパン&スパークリングワイン・ワールド・チャンピオンシップ」で、日本ワインとしては初の銀賞を2年連続で受賞するなど、国内外で高い評価を得ています。
地元・安心院産のぶどうのみを使ったワインづくり
〈安心院葡萄酒工房〉があるのは、大分県北部の宇佐市安心院町。周囲を750~900メートル級の山々に囲まれた盆地であることから、昼夜の寒暖差が激しく、九州のなかでは比較的雨が少ない地域です。
秋から冬にかけての寒い晴天の朝は放射冷却により朝霧が発生し、墨絵のような美しい景色が広がることも。この温度差がぶどうの栽培に適し、芳醇なワインを醸すといいます。
その歴史は、1971年に遡ります。本格麦焼酎の〈いいちこ〉で知られる〈三和酒類〉が果実酒製造免許を取得し、ワインの製造を開始。その後、原料であるぶどうの栽培にも力を入れようと、2001年に〈安心院葡萄酒工房〉を開業しました。
「ワイナリー設立当初は、安心院をメインにほかのエリアのぶどうも使っていました。しかし、ここでワインをつくるからにはこの土地のぶどうにこだわろうと、2006年頃から、安心院産のぶどうのみに切り替え。2011年には、自社の〈あじむの丘農園〉でぶどうの栽培もスタートしたんですよ」
こう話すのは、ワイナリーの設立当初からワインづくりに携わってきた課長の岩下理法(いわしたりほう)さん。
「現在では、シャルドネ、メルローなどの専用品種と試験栽培を合わせて約30の品種を栽培して、安心院のテロワール(土地の個性)にぴったりとマッチするぶどうを探し続けています」とも。
〈安心院葡萄酒工房〉の商品ラインナップは約30種類。一般的なスティル(非発泡)ワインやスパークリングワインのほかに、デザートワインやブランデーもつくっています。
「日本ワインコンクール 2022」で金賞を受賞した白ワイン〈安心院ワイン アルバリーニョ 2021〉をはじめ、多くの銘柄が国内外の品評会でさまざまな賞を受賞。さらに、高品質のワインを生み出す醸造所を表彰する「日本ワイナリーアワード」では、4年連続で最高位の五つ星を獲得。ワインと並びワイナリーのクオリティの高さも評価されています。